新型インフルエンザの国内での蔓延(まんえん)が現実味を帯びてきた。しかし、国や自治体は繰り返し「冷静な対応を」と呼びかけている。根拠には今回のウイルスが「弱毒性」と言われていることと、対処法が存在することがある。国立感染症研究所の岡部信彦・感染症情報センター長も17日に「重症化する人を死なせないことに努力するべき」と、感染拡大防止だけでなく、持病があるハイリスク層への配慮を呼びかけている。
「弱毒性」のウイルスはのどや肺などの呼吸器に感染し、発熱やせきなどの症状を引き起こす。これに対して「強毒性」は合併症を起こしやすく重症化しやすい。感染が全身に広がり、免疫が過剰反応して多臓器不全を起こすこともある。
当初、政府が新型として想定していたのは鳥インフルエンザH5N1型。「強毒性」で、東南アジアを中心に世界で424人が感染、261人が死亡(致死率約62%、5月15日時点)している。
これに対し、今回の新型は、16日現在のWHO(世界保健機関)の発表によると、世界で8451人が感染、死者は72人(致死率約0・85%)。潜在的な感染者もいることから、実際の致死率は0・4%程度との試算もある。季節性でも国内で毎年1000万人が感染、約1万人が死亡しており、厚労省も「毒性は季節性並み」としている。
米疾病対策センター(CDC)などが抗ウイルス薬の「タミフル」や「リレンザ」について、「治療や予防に推奨できる」としているのも大きな安心材料だ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090518-00000075-san-soci
